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日本乳がん情報ネットワーク(JCCNB)とは

1.趣旨

近年、わが国における乳がん罹患率は、増加の一途をたどり、女性のがん罹患率の第一位となっている。年間の乳がん発症者は約40,000人に達し、死亡者は一万人に上る。まさに、乳がんはわが国の女性にとって最も深刻な疾病のひとつとなっている。一方、わが国の3倍以上の罹患率を有する欧米では、臨床試験をはじめとするEBMを基盤とした標準治療の体系化(ガイドライン策定)、その普及、啓発に力を注ぎ、乳がん死亡率は1990年頃より減少に転じている。 そこで、わが国においても、海外の代表的な諸機関と常に情報交換を図り、世界の標準治療が遅滞なく患者に供給できる態勢を整えることが急務である。

「日本乳がん情報ネットワーク」は、わが国における乳がんの克服を目指し、乳がん治療水準を向上させるために、患者、臨床医、研究者、行政官、さらには、この問題に共通した認識を有する有志が垣根を越えて集まり、多様な国際情報発信・交換や各種の活動を行う場として設立するものである。

「日本乳がん情報ネットワーク」は、まず乳がん治療の世界水準に追いつくことから始める。多様な乳がん治療に関する国際情報を可及的速やかにネットを通じて発信する。そして、前向きに生きる自立した乳がん患者が主治医と相談しつつ、それらの情報から適したものを選び、治療の選択肢を広げ、今後の自分の治療法を組み立てていけるよう手助けすることを目指すものである。

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2.事業

乳がん患者が世界水準の医療を受けられるようになることを目的に、当面、以下の事業を推進する。

  1. 情報サービス事業 乳がんに関する国内外の情報を収集し、患者および医療関係者等あてに発信する。具体的にはAmerican Cancer Society等の最新情報をup to dateに発信する。
  2. 世界の「乳がん診療ガイドライン」紹介事業 最新の情報に基づき、「乳がん診療ガイドライン」に対する認識を深めたい。初回は、毎年8月にNCCNが作成する米国の「乳がん診療ガイドライン」を日本の現状と対比したコメントを付し、日米の違いが分かるように紹介する。
  3. 国際シンポジウム等開催事業 乳がんに関する国内外の関連団体・機関などと連携し、国際的な標準治療が遅滞なく施行できる土壌を整備するために、国際的なシンポジウム等を開催する。
  4. 臨床試験推進事業 患者の積極的な参加を得て、臨床現場のニーズに対応した臨床試験を推進する。日本をはじめ欧米の臨床関係の情報を紹介し、どこでどのような臨床試験が行われているか等の情報を伝える。
  5. 制度調査事 乳がんに関する医療・医薬品制度について調査し、提言を行う。
  6. 患者の選択支援事業 次の方々を対象に,治療方法選択の支援を行う。
    ・海外赴任をするため、海外での治療先を求めている方
    ・海外在住の日本人で、在住地での治療先を求めている方
    ・臨床試験への参加を考えている方

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3.運営体制

代表理事:田原総一朗/中村清吾
事務局長:久保誠子
理 事:秋山 太/岩田広治/上田 茂/大久保泉/大野真司/久保誠子/黒井克昌/武井寛幸/田原総一朗/津川浩一郎/中村季恵/中村清吾/藤原康弘
監 事:芳賀駿介
顧 問:伊藤雅治/坂元吾偉/日野原重明/古川貞二郎/本田真由美/御手洗冨士夫

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4.会員

「日本乳がん情報ネットワーク」は、従来より、当法人の目的および提示する事業計画等の活動に賛同いただける法人または個人からの会員登録・寄付申し込みを受けておりますが、 今年度から、当法人の実施する個別のプロジェクト(今年度の対象は、10月18日に開催する国際セミナー「乳がん治療の効果予測検査法・現状と今後の展望」です。詳細については、本サイトの「トピックス」もしくは「活動予定」をご参照ください)。に対して協賛いただける会員(協賛会員)をも募らせていただくこととしました。従来からの会員へのご加入と併せご検討いただけると幸甚に存じます。

1.会員

  • 法人 :年会費 一口 50万円
  • 個人 :年会費 一口 3万円
  • 賛助会員(個人) :年1回 1万円(一口以上)
  • 協賛会員(法人)

2.寄付支援

申し込みは、随時、お受けしております。医師等医療関係者の申し込みを歓迎いたします。なお、15万円以上のご寄付を申し込まれる個人の方につきましては、上記の協賛会員(法人)の方と同じ取扱い(ただし、国際セミナー招待券1枚贈呈のみ)とさせていただきます。

当法人は、乳がん治療に関するご相談、医師・病院のご紹介は行っていません。

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5.経緯

2003年

8月18日
患者・臨床医・行政官等が自由に意見交換を行う会を以後数回行う。

2004年

5月25日
設立準備会。
集まったメンバーは、岩田広治、大野真司、久保誠子、黒井克昌、戸井雅和、中村清吾、本田麻由美の7名。このメンバーが基本的なことを決めるスタッフメンバーである。
6月15日
田原節子さんに「一緒にやらないか」と声をかける。節子さん同意し積極的協力を約す。
6月24日
田原総一朗氏に協力を依頼。総一朗氏同意され節子夫人死後も積極的な協力を果たしている。
7月・8月
各方面へ積極的に発起人募集の働きかけを行う。
9月18日
設立発起人会開催。

2005年

3月29日
設立総会
9月11日
設立記念国際シンポジウム開催
9月20日
特定非営利活動法人設立認証(東京都)
10月7日
特定非営利活動法人登記(法務局)

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